角膜・臓器移植とは

角膜移植

 角膜は、眼球の表面の黒目と呼ばれる部分の前にある透明な膜で、これを通して光が網膜に達し、はじめて物が見えます。しかし、病気やケガで角膜が白く濁ると見えなくなります。このような場合に、濁った角膜を透明な角膜と取り替える手術を角膜移植といいます。

 献眼はどなたでもでき、年齢制限もありません。近眼や老眼、網膜などの疾患で眼の不自由な方でも角膜が透明であれば、充分移植に用いることができます。ただし、移植を受ける患者さんに罹患する可能性のある感染症のある方の場合には、検査の後で移植に用いられない場合もあります。また、眼内の癌や白血病等の方の角膜も移植に用いることはできません。

臓器移植

臓器移植は、心臓や肝臓などの臓器の機能が低下して移植でしか治らない人に健康な臓器を移植し、機能を回復しようとする医療です。

日本臓器移植ネットワークはこちら

https://www.jotnw.or.jp/learn/about/

提供できる臓器

脳死 心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸、眼球
心停止 腎臓、膵臓、眼球

親族優先提供

平成22年1月17日より、親族に対し角膜及び臓器を優先的に提供したいという意思表示をすることが可能となりました。

<提供できる範囲>
親族優先提供の範囲は1親等とする。(配偶者、子及び父母)

<親族優先を希望するドナー(提供者)になるためにすること>
親族優先提供を希望する旨を書面で示さなければならない。

<レシピエント(待機患者)になるためにすること>
ドナー(提供者)が死亡した時点において、提供を受けようとする人は、医師の診察を受けてレシピエント(待機患者)として登録されていなければならない。

<提供できないケース>
「○○さんにだけ提供する」という限定する意思表示があった場合は認められない。さらに提供そのものができなくなる。親族提供を目的とした自殺を防ぐため、自殺者からの親族提供はできない。